この前ボランティアのメリットについて記事を書いたんだけども、それが思っていたよりも反響が大きかった。
ということで、体験談を書くことにしたよ。
今回書く体験談は、知的障がい者の団体にて土日の余暇的な活動に参加してきたときのこと。ちなみに僕の役割は支援者だ。
ぜひ最後まで見てってくれ(*^▽^*)
ちなみにボランティアのメリットについては、以下の記事で解説しているよ。時間があったら読んでみてね。
ボランティアの内容は音楽とダンス
僕が参加してきたものは、休日に3~4時間を使って音楽やダンスを楽しむという活動。
なぜ音楽?なぜダンス?
そう思う人もいるかもしれないが、わりと障がいを持つ人やその家族が、音楽などの活動を休日に取り入れることは珍しいことでもない。
色いろな事情はあるが、理由を絞って挙げるとすれば、
運動不足の解消
これがひとつ。もうひとつは、
人とのつながり
これらが参加する理由であることが多い。
程度にもよるが知的障がいを持つ人のなかには、付き添いがいなければ外出することが難しい人もいる。
交通事故のリスクや人に迷惑をかけるリスク、排せつに介助が必要だったり電車の乗り方が分からなかったり。
さて、このようなハンデを持った人たちが自主的にジムに通って運動をしたり、サークルに所属して食事会を楽しんだり、できるかな?
おそらく、実際にはかなり難しい話だよね。
そのため家族が奮闘して色いろなところに連れて行ったりするんだよ。でも大変だよね、毎週毎週外出するものさ。
そして中には障がいのため自立することが難しく、40歳でも50歳でも親に支援を受けながら生活している人っているんだ。
だからこそ、こういった当事者同士が集まる活動の場って、すごく大事なんだよ。そして今回僕が参加したこの活動にも、そのような状況に置かれている人がたくさんいる。
ボランティアの役割
それでは、ここでのボランティアがどういった内容なのかを説明する。
ひと言でいうのなら、当事者の人たちと一緒に歌を歌ったり踊りを踊ったりするのが僕らボランティアの役割だ。
しかし、何も単に歌ったり踊ったりしているワケでは無い。
振付を覚えていない人には分かりやすく振付を伝える。
おしゃべりが好きな人とは、歌や踊りはオマケで言葉を交わしながら過ごす。
歌うことも踊ることも難しい人には、それとなく体を動かして楽しく時間を過ごしてもらう。
このようにひと言で“支援をする”と言っても、その内容は様々で、当日自分がどの人を担当に見るかによって役割は大きく変わるんだ。
僕はこの日、おしゃべりが好きな男性と、踊りは適当ながらも大声でペチャクチャ喋りながらちょっと短い3時間半を過ごした。
初対面なんだけど、初対面とは思えないくらい気さくな人で、パッと見「この人ほんとに障がい持ってる人なの?」って思うくらいだった。
そして活動もいよいよ終盤。初参加の僕も緊張がほぐれてきたころに、事件は起こった。
可愛らしくて人懐っこい女の子のビンタ
表題の女の子はお母さんと一緒に参加していた。
この子はどうやら養護学校の高等部に通っている子らしい。ということは、現役の高校生っていうことだ。
この子はすっごい笑顔がキュートなんだ。それでいて、活動中もブスっとした表情をしていることなんて一度たりともない。
可愛らしい人だなぁ、と活動中には思っていたんだが……
事件はいきなり起きた。
意外とビンタは痛い
その女の子は一言もしゃべっていない僕のところに歩み寄ってきたんだ。このときも持ち前のキュートな笑顔は崩さないまま。
ち、ちかい……
このとき既に僕との距離は1mもない……
なんだろう?
なにか言いたいことがあるのかな?
「どうかしましたか?」
次の瞬間
バチィィィィン!!
…………
…………
えっ……
なんでなんーwww
なぜ僕はビンタなんかされたんだ……
「ンフフフフ!」
僕がこの子の声を聞いたのはこのときが初めてだった。
すぐさまお母さんが駆け付けて女の子を叱った。そして僕に対して頭を深々と下げて謝罪をしてきた。「本当に申し訳ありません」って。
しかしそんな中、女の子は笑顔を崩さずにいた。そして叱っているお母さんも笑顔に対しては何も言わない。
きっとこの子はいつもこんな感じで笑顔を作っているんだろう。
でもなんでビンタなんか、しかも初対面の僕に……。
とまぁ、最初はちょびっとショックだっただけに悩んだんだけど(笑)後からその子のことをよく知っている施設関係者の人に話を聞くことができた。
どうやらその子のビンタは学校でも問題にされているらしい。つまりは、日常茶飯事ってことだ。
『そんなんじゃ外でトラブル続きじゃないのか?』
って思うよね。
だってビンタって、街中でやったら絶対トラブルになるでしょ。
しかし、どうやら……
決まった人にしかしないんだと。
そしてその決まった人のほとんどが、普段から親交があってその子が自分から寄っていく人たちなんだとか。
もしかしたら僕は、敵対心などではなく、むしろ好奇心や親近感で寄ってこられたのかもしれないな、と思った。
あ、あとこれは後から気がついたんだけど。
その女の子は言葉が喋れないんだよ。だから僕らみたいに「元気ー?」とか「楽しいねー!」みたいな何気ない会話ができないのよね。
それって生きる上で大変な部分があると思うんだ。
トイレに行きたいこと、お腹が空いたこと、体調が悪いこと、学校に行きたくないこと、そっとしておいてほしいこと……
伝えなければならない大切なことも、満足に伝えられないんだ。
そういえば活動中も何度かお母さんの手を引っ張っていたんだよなぁ。だからさ、ビンタもただのビンタではないんじゃないかなって。
言葉を喋れないという状況を十数年間生きてきた中で、その子にとって何かしらの効果が期待できる関わり方がビンタなんじゃないかな?
行動ひとつを自分の物差しだけで測るな。
このことが今回のボランティアで得た収穫だったな。
まとめ
まぁ、こんな感じでボランティアでは貴重な体験ができる(笑)
さすがにビンタは滅多にないと思うけど。
でもボランティアの醍醐味って色んな人に会えることだと僕は思ってる。日ごろ自分が決めた枠の中では出会えないような人とね。
それは今回みたいな障がい者団体に限った話じゃなくってね。
だからさ、刺激がない毎日に嫌気がさしてるなら、ボランティア活動に参加してみようよ!!
ボランティアのいろはについては、以下の記事で詳しく解説しているからね。時間があったら是非見てくれ(*^▽^*)
最後まで読んでくれてありがとう。