パチンコ、スロットなどのギャンブルは刺激的だ。
ときに心拍数が上がり、
ゾワッと鳥肌が立ち、
心から体までが震える。
このように日常では滅多に味わうことのない快楽や刺激を、短い時間で得ることができるんだ。
しかし、それは自分で得られるものではなく、自分自身がコントロールされたうえで与えられるものだ。
いいかい。
どんなに退屈でも、どんなに毎日がつまらなくても、パチンコだけは絶対に行っちゃだめだ。
脳みそがパチンコ玉やメダルに染まって、抜け出せなくなるぞ。
なぜパチンコに行ったらダメなのか
冒頭で話したとおり、パチンコには強い刺激がある。
眼を抜けるほどに強い光、脳に突き刺さる効果音、お金を賭けている緊張感、当たりが出たときの高揚感。
そしてこれらの刺激はべっとりと脳内にこびれつき、パチンコ初心者はパチンコ地獄に導かれていくんだ。
するとどうなるか。
日常はパチンコが中心で動くことになり、寝てても起きてても頭のなかはパチンコでいっぱいになる。
パチンコのために仕事を早く切り上げ、
パチンコのために友人との約束を破り、
パチンコのために休日も目覚ましをかけ、
パチンコのためにあらゆる趣味をやめて金をつくる。
もうマジで、脳みそがパチンコ玉やメダルにすり替わったのかと思うくらい、人間を変えてしまう。
これがひとときの快楽が行き着く先なんだ。
僕(筆者)もパチンカスでした。
僕はどっぷりパチスロにハマっていた。もう1年以上まえの話だが。
正直な話、パチスロが憎い。
キッカケは簡単だった。
友人がパチスロで買った金を見せてくれたんだ、10万円くらいはあったかと思う。それが羨ましかったんだ。
ただそれだけだ。
こうしてパチスロを始めた僕だったけど、ビギナーズラックって本当にあるんだね。僕は初めてのパチスロで勝ってしまったんだ。
2万円くらいだったと思う。そして僕は、このときの感情をまだハッキリと覚えている。
「仕事ってアホらしいな」
ここから僕は毎月、毎週、隔日と、ペースをどんどん速めてパチスロに通うようになった。当然だが、勝ち続けられるワケもなく、数万単位で金をドブに捨てる日々が続いた。
「今日は2万だけ」
そう言いながら2万円だけを財布に入れてパチンコ屋に入る。しかし、あっという間に財布のなかは空っぽになって、
「いまいいところだから」
と、コンビニまで再び2万円を下ろしに行く。せっかく下ろした2万円だがまたまたあっという間に消えていく。
「やばい、ちょっとでも取り返さないと……」
焦りながら本日3回目のATMで2万円を下ろす、この時点で計6万円。
1万円分くらいの当たりを引く。負けぶんが少しだけでも減らせたことに安堵して店を出る。
こんな日常を僕は過ごしていた。そして当然のことだが必死にためていたお金が50万円以上は無くなった。
バカだと思うでしょ??
アホだと思うでしょ??
でもこれがギャンブル依存なんだ。
僕はパチスロで無くしたお金をパチスロで取り戻そうとし、パチスロで得たお金を次回のパチスロの軍資金にした。
「お金はパチスロのためにある」
誰が見てもそう言える状態だった。
「でもさ、金欲しいからやるんじゃないの?パチンコにしか使ってないじゃん」
ときどき、こういってくれる友達はいた。確かにね、僕は間違ってる。頭では分かっているんだよ。
しかし、
儲からないと分かっていても、負けた数十万円なんか取り戻せないと分かっていても、どうしてもやめられないんだ。
「次勝ったらやめよう」
とパチスロを打ちに行き、勝ったら勝ったで、
「勝ちが続くかもしれない」
と期待して再びパチスロを打ちに行く。
負けようが勝とうが、結果がどうであれパチスロの快楽に引き寄せられてしまうんだ。パチスロの麻薬が理性をぐちゃぐちゃに壊すんだ。
ギャンブルをやらない人には伝わらないかもしれないが、ギャンブルが日常になった人は大勝も大敗も“ヤメどき”には繋がらない。
快楽をどっぷり詰め込んだ機械に、それほど人は翻弄させられるんだ。
僕がパチスロをやめたキッカケ
僕はコレでギャンブルをやめたよ!!オリャァァ
なんて魔法のような方法はこれといって無かった。
いろいろな方法が合わさって、結果的にやめることができた。だからこの場では、僕に力をくれた数々の方法を参考までに紹介するよ。
カードと現金を親に預けた
いい歳こいて親に頼んだよ。もうそれぐらい必死だった。
さすがにパチスロにハマったなんて言えなかったけどww
1万円以上の現金を持たないで出かけるようにしたんだ。普通の遊びで1万円以上使うことってそんなに無かったしね。
これはなかなか効果的だったぞ。
だって行きたくても手持ちにお金がないんだもん。そんでもって金を下ろしたくてもカードがないんだもん。どうしても自制できない人は周りの人に力を貸してもらうんだよ。恥ずかしくたって関係ない。
人生がメチャクチャになるよりマシだ!!
まぁでも僕の場合、金銭管理を完全にお願いしていたワケじゃないから、ときどきお金を下ろしたついでにパチスロに行っちゃってた。
正直に話してキッチリ管理してもらえば、上手くいくかもね。
夢中になれるものができた
僕の場合は小説だった。
もともと活字なんか嫌いで本はあまり読まない人間だったんだけど、ある日から小説にハマったんだ。
そしたらさ、パチスロに行く頻度が減った。
パチスロみたいにメチャクチャ興奮することなんか無いけどさ、本を読んだ後って頭がスッキリするんだよね。それはパチスロと真逆だった。
しばらく経って、今度は書くことを始めたの。
小説みたいに立派なものを書いていたワケじゃないんだけどね。1万字(小説の10分の1程度)くらいのカンタンなお話を思いつくまま書いていったんだ。
コレが楽しくてハマっちゃったのさ。
なんていうか、パチスロって刺激を求めて行くようなところもあるんだよ。
だから退屈だと行きたくなるの。
暇だと行きたくなるの。
だから変わらない日常に「小説」「お話を書く」といったスパイスが加わったときから、猛烈に行きたくなることが減っていったんだ。
夢中になれるものが見つかるとやめやすいぞ(*^▽^*)
バカなことに気がついた
気がついたんだよ。
パチスロをやってても金のムダだって。
おっそww
やっと気づいたのかよwwww
はい、やっと気がつきました(笑)
口では「もったいない」とか「やめないと」とか言ってたんだけど、心の底から理解はしていなかったんだと思う。
勝っても負けても無限にループして結局損をすることに、50万以上無くしてからやっと気がついたんだ。そしてもうひとつインパクトが強かった気づきが、
パチスロで成功しても1000万円は稼げない!!
ってこと。
どんなに研究してもどんなに上手くいっても億万長者にはなれない。そう考えると意外にパチスロって夢無いんだなって思った。
パチスロ自体、いつまで存在しているのか分からないしね。
結構ガッカリした。行く気もかなり失せた。
いろいろな人の協力があった
そして最後はコレ。
これは本当に忘れちゃいけない。僕がパチンカスから脱せたのは周りの人たちの協力があったからなんだ。
やめたくてもやめられない僕は、とにかくいろんな人に相談を持ち掛けた。今になってもその人たちの言葉は胸に響いている。
「パチンコって人生で長い時間をかけて得る幸せみたいなものを、一瞬で得られるからハマっちゃうんだろうね」
「毎日はダメだよ。毎日行くのがクセになっちゃうから」
「親にお金預けなよ」
いろんな助言をもらった。
親は事情も聞かずにいい歳した息子の金を預かってくれた。
一緒にパチスロをしていた友達は、のめり込んでいく僕を見かねてほかの遊びをたくさん提案してくれた。
きっと周りの人たちの力がなかったら、僕は未だにパチンカスのままだったんだろうと思う。ガチで。
パチンコにハマったら、マジで周りの人に相談しよう。パチンコはかなり強敵だぞ!!
ひとりで闘うんじゃない!!
まとめ
僕は医者でもカウンセラーでもない。
だが、パチンコにのめり込む気持ちも、パチンコがやってみたいと思う気持ちも、すっごく分かるんだ。だから思うまま僕の体験を書いた。
もしかしたらこの記事を見て「大袈裟だよ」とか「オレはそうならないね」とか思う人がいるかもしれない。そりゃあいろんな人がいるから。
だがこれだけは言っておく。
パチンコで毎日は楽しくならない!!
パチンコで幸せにはなれない!!
パチンコで金持ちにはなれない!!
以上!!