首都圏ではまだ見ることのない雪景色を目的に、新潟と福島に旅をした帰りのこと。
会津若松駅近くに昔ながらといった雰囲気の漂うパン屋を見つけた。

日新堂。
名前もさることながら、外観や窓越しに見える店内の雰囲気にやられた。
迷ったら行ってみよう、ということで私は朝食代わりのパンを求めて入店。
くるみぱんとバターぱんを購入。丁寧に袋へ入れてもらい、私は店を出た。
店員さんの雰囲気もなんだか良さげ。パン職人って感じだった。
会津若松駅で、出発前の電車に乗りこみパンを食べることに。
車両には私ひとり、人見を気にすることは今までより無い。
好物のくるみぱんから頂くことにした。

なんだこれ、ふざけんな!
もっちもちじゃないか!!
もう我慢できない…
がぶっ。
…
…
めちゃくちゃ美味い…
さすが昔ながらのパン(勝手に付けてごめんなさい)。なんだか噛むのが楽しくなってきた。もちろん、味のほうも大満足。甘さとしょっぱさが本当にちょうどよくてほっぺたが下がりまくり。
さて、バターパンはどうだろう

ほほう。
これは生クリームなのか、それともチーズの味がするアレなのか。
……。
生だった!
甘いクリームにはほどよく塩気が散らばってて、丸々食べても全然嫌にならない。これ、純粋に美味しい。
バターパンだからバターでも乗せてあるのかと思ったが、バターは乗るものでは無かったようだ。
知らない地で知らない店に入ると、こういう発見があるわけで、ついつい立ち寄ってしまうのが旅の欠点かもしれない。
もっと買っておけば良かったと後悔するも束の間で、発車時刻に到達した電車はゆっくりと動き出した。私は車窓を眺めながら、甘さの残る口のなかにコーヒーを流し込む。
冬に食べるパンは、熱々のコーヒーと相性が抜群に良かった。
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