日常のあらゆる場面で、大小かかわらずよく聞かれる言葉。
「もういい歳だから」
派手目なファッションを薦められ、スポーツをはじめようと誘われて、新しい仕事に挑戦するか考えて……などなど。
何か新しいことを始めるたびに壁となる言葉、それが
「もういい歳だから」
80を超えたおじいちゃんも、還暦を迎えたおばちゃんも、人生の折り返し地点に立ったおじさんも、中には30代やら20代も……。
もはや全世代共通と言っていいほどの“いい歳だから問題”。
はたして、こんなにも幅広い年代で口にされている「もういい歳だから」に意味なんてあるのだろうか。
そして“いい歳”なんて存在しているのだろうか。
せっかくだから、この記事を読んでくれている皆さんも一緒に、いったん「もういい歳だから」をストップしてみよう?
挑戦は年齢によって限りがあるのか、世で活躍する人たちの最遅デビューを見ていこう。
様々な最遅デビューを飾った人たち
よく最年長とか最高齢とかは耳にするよね。
サッカーでいうところのカズだね、52歳で現役のサッカー選手だなんてスゴイ……あと8年で還暦だぜ?
こういった最年長の人たちは、若いときから一線で活躍し続けている場合がほとんどだよね。つまり継続している中での最年長だ。
これから紹介するのは、最年長は最年長でも、デビュー時の年齢がもっとも高かった人たちのことだ。
さて一体どんな世界でどれだけの高齢で物事に挑戦しているのか、「もういい歳だから」と言うのはやめて見ていこう。
学士取得
いきなりパンチが効いているが、ギネスにも認定されている世界最高齢での学士取得(大学卒業)は96歳の日本人なんだ。
京都造形芸術大(京都市)を今春卒業した高松市の平田繁実さん(96)が最高齢の学士号取得者としてギネス世界記録に認定された。
引用:毎日新聞
平田さんは陶芸の勉強がしたいと、85歳から11年間もの間大学で学び、96歳で卒業するまでになったという。
そしてまた驚きなのは、「大学院に行くのも面白いかもしれない」と語っていることだ。100歳が近くても平田さんの挑戦は続くんだ、すげぇ……
作家デビュー
久木綾子さんって知っているかな?
『見残しの塔ー周防国五重塔縁起』で作家デビューを果たした新進作家だ。
久木綾子さんがこの作品で作家デビューをしたのは89歳。そして構想、執筆に18年かかっているのだから驚きなんだ。
自分に置き換えて考えてみたが……。70歳を過ぎてから20年近くもかかる何かを作りはじめるなんて、そんな覚悟はきっとできないと思う。
久木さんはもの凄いストイックな方で、実際に見たものしか書かないという取材主義。そのため大工の理解を深めるために弟子にもなったのだとか。
挑戦心だけじゃない、徹底した取り組みや努力の成果なんだね。
エベレスト登頂
誰もが知っている世界最高峰のエベレスト。
エベレストの登頂はまったく簡単なものでは無く、多くの挑戦者が夢半ばで倒れ命を落としているんだ。
そんなエベレストの登頂に、70歳という年齢で(当時のギネス記録)達成した日本人がいる。
それは登山家、スキー選手の三浦雄一郎さんだ。
三浦さんは70歳でエベレスト登頂に成功した後も挑戦を続けており、75歳で再登頂、また80歳でも登頂に成功している。
きっとエベレストよりも高い山があったら、挑戦して成功していたんだろうなぁ。
一体いつがいい歳なのか……
いい歳ってなんだ?
96歳で大学を卒業したり89歳で作家デビューを果たしたり……そんな方たちを見ていると「もういい歳だから」がとてもバカらしく見えてくる。
繰り返し思うが、いい歳ってなんなんだ。
ちなみに先日、興味深い記事を見つけたよ。
なんとアメリカでは高齢者の起業の成功率が70%を超えているらしいんだ。10人のうち7人が成功しているって考えると凄まじい……。
労働力に必要なことは、働く意欲(あるいは意思)と健全な頭脳、そして体力の3つの要素があるでしょう。日本の場合、多くの人が、健全な頭脳と体力を持ちながら、意欲と意識の部分で「高齢者」となっている人が多いのではないでしょうか。
引用:MAG2NEWS
たしかに日本人の多くは、意識の部分で高齢者になっているのかもね。実際に高齢者ではない人までもが、綺麗に足並みを揃えて。
「もういい歳だから……」
こんな言葉、意識が若かったらまず出てこないでしょう。
“いい歳”からが本番なのでは?(まとめ)
「もういい歳だから……」
と、言いはじめる年齢は人によってそれぞれだ。
60歳から言いはじめる人がいれば50歳から言いはじめる人もいる。40歳から言いはじめる人もいれば30歳から言いはじめる人もいる。
周りで“いい歳だ”と嘆いている人を思い返してほしい。おじいちゃんやおばあちゃんよりも、意外と若い人のほうが言っているんだよね。
つまりね、なにが言いたいかって、
“いい歳”になってからの人生って長いんだよ。
40歳になって「いい歳だから」を理由に挑戦を諦めた人は、向こう40年間を挑戦しない人生を送ることになる。
30歳になって「いい歳だから」を理由に挑戦を諦めた人は、向こう50年間を挑戦しない人生を送ることになる。
何度も言う。
“いい歳”からの人生って長いんだ。
20代なんて人生のまだ2~3割だ、挑戦しろって言われるのは分かる。
でも30代だってまだ人生の半分にも満たないんだし、40代だってやっとの思いで折り返し地点に立ったばっかりだ。
フルマラソンでいうと20kmくらいでしょう?
ここですべての挑戦を諦めてどうするんですか、って話よ。
“いい歳”としての人生をどう生きるか、今までよりも長いこれからをどう過ごしていくか、諦めないで考えたほうが楽しいんじゃないかな?
最後まで読んでくれてありがとう(*^▽^*)